STAFF OUTFIT

WILD LIFE TAILORのハイゲージニット

2020.12.05
毎シーズン楽しみにして頂いているお客様も多いWILD LIFE TAILORのハイゲージニットシリーズ。
Scheller社製(ドイツ)編機であるFull Fashioned(日本国内には4台しか現存しないとされている)を用いて、super140′sのメリノウールというもはやウールよりもカシミアに近い極細のウールを30ゲージという非常に細かく天竺目に編み立てることでザラザラ・チクチク感が一切ない滑らかな着心地のニットに仕上がっております。

そこで今日は「super140′s」と「30ゲージ」に焦点を当てようと思います。
super◯◯ってそもそも何?というところですが、これはウール(糸)に用いる原料の「細さ」です。スーツが好きな方は生地の表記でも見かけることがあるかと思います。
super140′sってどのくらい細いのかというと、1997年に国際羊毛繊維機構IWTOとザ・ウールマーク・カンパニーによって統一された規格によると16.5マイクロンという細さであり、これを紡いで糸にします。一般的な人間の髪の毛が70〜80マイクロンだそうなので約5分の1程度の細さとなります。また一般的なウールの原料が19〜24マイクロン、カシミアが14〜16マイクロン程度であることからもsuper140′sがカシミアに近い繊維ということが分かります。ちなみにメリノウールとはオーストラリアやニュージーランドで飼育されているメリノ種の羊の毛を用いた最高級ウールのひとつです。

次はゲージって何?と言うところですが、ゲージ数とは通常1インチ(2.54cm)の間にある編み針の数のことで数字が大きいほど細かい編み目となります。が、フルファッション編機においては1.5インチ(約3.81cm)の間の編み針の数がゲージ数となり、今回だと1.5インチの間に1.27mm程の針が30本収まることになります。
ちなみにフルファッション編機とは他の編機で使用されるベラ針と呼ばれる針ではなくヒゲ針と呼ばれる独立した無数の編み針をひとつひとつ上下動させながら生地を編む編機のことで、編地が衣服の形状に従って前後身頃・袖・衿などが完全に形通りに成型して編まれ、かつ糸に負担をかけず風合いを最大限に引き出すことが出来るという特徴があります。

と、数値の単位が現実離れしていてリアリティに欠けると思いました。が、それこそがWILD LIFE TAILORが提供する「日本製のハイゲージニット」です。当たり前に出来ることではなく、しかもこれほど上質な糸を使用しこんなに細かく編んでいるので、着心地は保証致します。あととっても上品です。実際のところ着心地は最高で個人的には某英国製ニットにも引けをとらないクオリティだと思っています。


⚫︎Knit
FF30G Crewneck Knit
¥16,000+tax


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